作例:IDカードホルダーの修理

レザークラフト

記憶も定かでないほどのむかし、同じ職場にいたNさんのご依頼ありIDカードホルダーをつくりました。2017年にポケットを補修、今回はストラップとの接合部分が裂けてしまったのであらためて修理のご依頼

(中継して拙作業場まで持ってきていただいたIさん、お手数をおかけいたしました)。

裂けたパーツの糸を切って外し、似たパーツと交換するという工程です。

真っ二つのパーツを外して、別革と差し替えます。次は切れないように厚めの革を使い、周辺を薄く漉いてみました。これで真ん中がふっくらし、中心部の強度が確保できるかなぁという目論見です。

重なる部分をミシンで縫うのは難しそうなので、手縫いで対応しました。この長さなら手縫いの方が速く仕上がります。

焼き留め。

修理完了。永く使っていただき、つくり手としてはこんなにうれしいことはありません。古い作なので正直アラだらけですが、素材の良さのおかげで使用上は大きな問題はないはずです。革自体も濃い琥珀色に変化し、色合い・風味・透明感も格段に増したようにおもいます。

ちなみに修理時間はちょうど1時間。これは長いのか短いのか、どちらでしょう。

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